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そういえば、『相対幻論』は私も銀座の教文館で新刊として買ったのを覚えています。そして『構造と力』は、あまりに癪なので、しばらくしてから古書で買ったことも。そしてそのどちらも、いまとなってはどこにしまいこんだかも分らないまま、思い出すこともありませんでした。
ところで、日本の場合はやはり書物はどれもこれも(書物とは呼べない一部の安直な印刷物を除いて)総じて高いですね。もう少し書物にランクがあって、それぞれで価格が違うようだと、それによって購買層も住み分けができるのでしょうが。日本の場合、すでに文庫すらが1,000円を超えてしまうのがざらですからね。昨日、スイスの新刊書店が送ってきたカタログを見ていたら、ニーチェのStudienausgabe(現在の標準のエディション)が全十五巻で99ユーロで出ていました(古書ではありません)。15,000円程度でしょうか。もちろん、これはグロイター版というハード・カバーの批判版全集が元になっており、これは現在刊行されているものだけでも70万円くらいになってしまうものです。それを基本的テクストに絞ってペーパー版で出したのが、このStudienausgabeです。こういったかたちで、同じ全集でも、いく通りもの刊行形態があると、読者としては実に助かるのですが、日本の場合は滅多にそれがありませんね。たまに、意味不明な「愛蔵版」というのが出るのが関の山でしょうか。
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リンクの見落としの件もありがとうございました。ざっとではありますが、手を入れてみました。他にも、URLを変更する必要のある個所をリストにしてメールで送ってくれた方もおりました。お礼を申し上げます。過去ログの処理も含めて、管理人がいい加減で杜撰なので、皆さまにはご迷惑をおかけしています。
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